片手バックハンド上達のコツ

片手バックハンドのイメージ

◉ スイングでは腰の回転を使います。くるっと回す動きではなく、左足から右足へ体重移動した結果、自然に回転するイメージです。ドアを押して半開きにする要領でスイングします。ドアの前に横向きに立ち、手の甲で押して半開きにするような感じになります。
◉ また、ラケットは、やや下方から上方に向かって振り抜かれます。十分に巻いたバネを解きほぐすように、腰を軸とする体重移動と回転で打ちます。長くボールを追いかけるスイングします。身体をネットに対し横向きにキープしたほうが、振り子のイメージのスイングがスムーズにできると思います。

(1)ボディターン

◉ 相手からボールが来たら、ラケットフェイスの向きも左手を使って決めてしまい、ボールを打つ準備を完了させます。左足をネットと平行になるように踏み込み、軽くラケットを支えるように添えていた左手で、身体全体の動きをリードするように上体をターンさせましょう。
◉ 肩を90度横向きにします。ネットに正対したまま、ボールの方向に動かないようにしてください。そのままの姿勢で、右肩越しにボールを見ましょう。横向きの体勢をとって、ネットに右肩を向けて、肩越しにボールを見ながら動くことが大切です。

(2)ラケットバック

◉ グリップを左腰の高さに保ちながら、地面と平行に引いて、ラケットヘッドがバックネットをさせばテイクバックは終了です。バックスイングは上体をひねり腕を身体に密着させましょう。右肩を、あごの下まで入れてラケットを引き上げましょう。
◉ 手首の角度は変えず、左手でラケット面を安定させましょう。ラケットは腰の位置に、右腕は身体に沿うようにしましょう。左軸足をしっかりと安定させてください。右肩越しにボールをみられるように、左足のひざを柔らかくして、ボールの高さに体勢をあわせておきましょう。

(3)ステップイン

◉ ボールに追いついたら、左足を定めて、いよいよフォワードスイングに入ります。右肩を内側に突っ込み、身体をさらに左に回転してから右足をステップインするようにします。右足をかかとからクロスにステップします。これにより、フォワードスイングのきっかけをつくるとともに、腰の回転を大きくし、力強いスイングをします。
◉ バックハンドは、身体の回転でボールを打ち返しますから、フォアのようにまっすぐ踏み出すと、身体が早く開き過ぎて、ボールはクロス方向にしか飛びません。そこでクロスにステップすることで身体の開きを押さえ、ストレートにもボールを飛ばせるようにするのです。
◉ 左手は打つ直前まで添えておきます。軸が左から右へと移り、スイングは、右肩を中心とした振り子運動になる。踏み込みの足でボールとの距離を調節する。右足のかかとから踏み込んでいき、スイングを始めます。バックハンドは踏み込んだ右足へ体重移動した後に身体の回転で打ちます。

(4)フォワードスイング

◉ 左ひざを前へ送りながら右足へ体重を移動させていくが、このとき、右肩がボールに突っ込みすぎて、上体が前に倒れないように注意してください。上体は、ネットに対して横向きをキープし、右足を軸にしてスイングしていきましょう。
◉ 片手打ちバックハンドでは、グリップエンドを先に突き出してから打撃に入ることがポイントです。テイクバックから打点まで、常にラケット面のほうがグリップ部分より先行するようでは、打ったボールに威力は出ません。フォワードスイングの大原則は右ひじが身体から離れすぎないことです。

(5)ヒット

◉ 腕はテイクバック時の状態で、肩を支点に腕を振り子のようにスイングしましょう。肘が曲がって前に出てしまったり、手首が返ったりせず、肩を支点にしたスイングを意識しよう。インサイドからアウトサイドへ軌道を描きます。右足1本に体重を残し、その右足を軸として身体が回転していく。そこから生まれるスイングの力がインパクトに結集され、ボールを打ち抜きます。
◉ フォアハンドは軸(右肩)が身体の後ろ側にあるので、多少振り遅れても、身体の内側でボールをとらえることができますが、バックハンドの場合、軸が前なので、打点は右足の前一点しかないことになります。
◉ 右足を踏み出すのをきっかけにして、テイクバックで後ろにひねっていた身体を、元に戻すような気持ちで回転します。と同時に、ラケットをやや上向きにスイングしはじめ、インパクトします(身体のねじりを一気に元に戻す)。インパクトのとき、ボールが身体に近すぎると、肘が曲がり、ラケットヘッドが下がって打ちにくくなります。逆に離れすぎると、下半身の力が伝わらず、手だけで打つことになります。
◉ 腕とラケットの角度はつねに一定に保ってください。フォアに比べ、少し早めに体重をのせてください。インパクトでは、身体が正面を向かないようにしましょう。体重を右足に乗せ、腰の高さでボールをとらえてください。右足の少し前でインパクトしましょう。

(6)フォロースルー

◉ インパクトのあと、ボールの後を追うようにラケットを振り出します。ボールをそのまま追いかけ、左手は背後の壁を押す気持ちで伸ばします。グリップを目の高さまで運びましょう。両腕をゆったりと開くように、バケツの水を斜め左前方にまくような気持ちで、大きくフォロースルーします。
◉ インパクトからフォロースルーに至る過程では、上半身がそのまま回転しきらないように注意しましょう。左肩を開かずに、後ろに残したまま、右腕を開いていきます。これを壁を作るといいますが、こうすることによって、身体の開きが抑えられ、コントロールをつけやすくなるのです。左肩を回りきらせず、残しておく。そうすることでボールの飛ぶ方向にラケットを押し出すことができます。

(7)フィニッシュ

◉ 右肩の上方でラケットが止まります。大きく胸を張り、身体は横向きのままです。

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