フォアボレーの解説

<ブノア・ペールのフォアボレー>

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<フォアボレーの基本的な流れ>

①セットポジション

②ターン

③打点への移動

④ヒット

⑤フォロースルー

<①セットポジション>

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セットポジション:

・セットポジションでは、できるだけネットにつめて、ボールを待つ。サービスラインの内側に立ったときの視界とネット付近に立ったときの視界では、あきらかに後者の方が、相手コートが広く見えます。要するに、ボールを打てる範囲が広いということを意味します。ボレーが攻撃的なのは、相手がカバーしきれないところにボールを打てるからなのです。

・両手でラケットを持ち、ボールのくるコースを見極める。ひじを大きめに前に伸ばす。ひざを曲げる。つま先に体重をかけた前傾姿勢。前傾姿勢で構えることによって、素早い反応ができる。少しかかとを浮かせ膝を曲げてネットに向かって構える。どこへボールが飛んできても、素早く動けるように腰を落とし、上半身をリラックスさせて構える。両膝を曲げてリラックスする。足は少し開き重心を親指のつけ根にかける。

・相手のスイングとともにスプリットステップをする。ボールが右にきても左にきてもいいように、相手がボールを打った瞬間軽くジャンプする。

・相手のスイングと同時に、手首の力を抜きます。このことによって、手首がかたくならず、どこにでもスムーズにラケットをセットできます。

 

<②ターン>

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ターン:

・ラケット面を目の位置に合わせてレディポジションの構えを保つようにして、身体のターンでラケットを引く。右足を後ろに引かず、右足を軸にして、身体を右にひねります(ピボットターン)。レディポジションから右足を90度踏み変えて体を横に向け、左手を軽く前に出す。肩を45度横向きにする。

・テイクバックで決めたラケット面を保つため、手首の角度を固定する。フォアハンドに飛んでくるとわかったら、上半身を回してラケット面を立てて、身体の前に出してボールを待つ。

・脇はボール1個が入るほどに開けておく。ボレーでは、テイクバックをほとんどとりません。自分の両肩を結んだラインよりラケットを絶対に後ろに引かないことが大切です。

・ボールに向かって素早く右軸足を決めたら、上体をネットに対して45度横向きにターンさせ、ラケットをボールの軌道上にセット。ひじや手首の角度を変えずに、ラケットをボールが飛んでくる軌道上にセットする。ラケット面はやや上向きのにセットする。

・上体を真っすぐにし、スウィング中、身体の軸は垂直を保つ。身体の前で新聞紙を開くつもりでラケットをセットすると、腕の動きをイメージしやすいだろう。グリップは力をむいてゆったり握る。

<フォアハンドボレーは肩を回すだけで十分>
ネット際で打とうとするボールのスピードは速く、テイクバックをとっている暇はありませんが、フォアハンドボレーは、肩を素早くターンさせるだけで、十分威力あるボレーをすることができます。特に速いボールはそのスピードを利用して、ラケットに当てるだけで十分だし、遅いボールはテイクバックをとる時間的余裕もあるので、思い切りバンと打ってみるなど、スピードによってテイクバックを調節することです。

<飛んでくる打球の仮想延長線上にラケットを置く>
ボレーでもっとも重要なポイントは、ボールのコースを一瞬のうちに判断し、飛んでくるであろうと思われるところ、つまりぼーるから引いた仮想延長線上にラケットを置いてやることにあります。それだけでボレーの動作はほとんど完了したと考えていいのです。あとは、ボールのほうで勝手にラケットに当たってくれるというわけ。

 

<③打点への移動>

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打点への移動:

・ボレーは、レディポジションからピボットにより右足を踏み変えてテイクバックを行い、ステップインと同時にフォワードスウィングに入ってボールを打ちますが、ボールとの距離調整はピボットとステップインの2歩によって行う。近いボールに対してはピボットはその場で踏み変え、ステップインの歩幅はラケット一本分を目安に行う。離れたボールに対してはピボットの踏み変えを大きく行い、ステップインを大きくしてボールを捕らえるようにする。

・相手がスピードボールを打ってきた場合、フットワークとして使えるのは、2歩が限界になる。相手の打球をしっかりと見極める。遠くのボールに対しては、ななめ前に踏み込んでボレーします。

・ボレーミスのいちばんの原因は打球から目を離すことです。相手が打ったときからボールを目で追う。相手が打った瞬間から絶対にボールから目を離してはいけません。ラケットのスイートスポットでヒットするまでしっかりと見るようにしましょう。相手がいるとそれを気にして、ボールから目を離すことがよくありますが、ミスヒットの原因になりますので気をつけましょう。

 

<④ヒット>

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ヒット:

<リズム感>
・身体を横向きにしてラケット面をセットし、ボールのところに動いて、打つ。そのリズムはワン、ツーの2テンポ。
・右足を後ろに引かず、右足を軸にして、身体を右にひねります(これを1とします)。つぎに左足を一歩踏み込んでインパクトします(これを2とします)。1、2のリズムで打ちます。

<ボレーの踏み込み(ステップイン)>
・ボレーの踏み込みは、インパクトと同時が最も効果的。
・弱いボールをボレーする時は、インパクトしたら、左足を踏み込んで、ボールを前に押し出す。腕でラケットを振るのではなく、踏み込みで身体の軸を前にもっていき、ボールを前に押し返す。身体の軸を傾けず、前方に平行移動するつもりで、踏み込む。
・打球方向に大きく踏み込む。ラケットの面は残すように。左足を踏み込み、ボールを運ぶようにラケット面を前へ押し出す。
・ステップインの勢いをラケットに伝えてボールを打つ。ボールのスピードはステップインの強さでコントロールする。ステップインと同時にグリップを握り、胸の前でボールを捕らえる。テイクバックでセットしたラケット面をインパクトが終わるまで崩さないこと。

<フォワードスイング(スイングの送り出し)>
テイクバックで右足の軸を決めたら、右ひざの送りでスウィングをリードしていく。インパクトは、壁を押すような気持ちで、体全体でボールに合わせる。手だけでボールを処理するのでなく、打点位置を「壁」に想定し、右ひざでリードしながら全身で前に押していく。ラケット面に当てるだけだとオーバーすることが多いので、ボールの勢いを弱めるために、肘を内側に絞り込む。

<インパクトの位置(打点)>
ボールを捕らえるところは目の高さで、身体よりかなり前にある。左足を一歩前に踏み出すと同時にラケットを前に出してインパクトします。このとき、左足より前でボールをとらえなければいけません。チェックポイントは、インパクトの瞬間にボールをラケットの後ろからのぞき込んでいるかどうか、です。インパクトでは、ラケットを前に出しすぎたり、顔のほうへ近づけすぎないようにしましょう。肘を少し曲げてインパクトしましょう。ひじを伸ばしきってしまうと、打球の衝撃をまともに受け、ボールをはじきやすくなる。

<インパクトの感覚(感触)>
ボールはラケットで打ちますが、感覚的には手のひらでボールをつかむようなつもりでボレーしましょう。
人さし指と親指のつけ根でラケットを握り、インパクトしましょう。

<スイングのイメージ>
・ボールとのタイミングに応じてステップインし、左手でラケットの動きを止め、スウィングを終了する。開いた新聞紙を、また閉じていくつもりで腕を使い、スウィングのヒッティングゾーンを強く意識する。インパクトでは両肩、両肘、両膝を身体の中心にきゅっと集中して、ボールに力を与える。インパクトの瞬間、両腕を内側に絞り込むようにすると、ボールに力が伝わる。

・上体をターンさせた時の、やや上向きのラケット面を、飛んできたボールに合わせて、ポンとはじき返す。手首や前腕を固めて腕全体でスイングする。脇をしめてインパクトでグリップに力を入れる。

・ボレーはラケット面が重要です。ラケットヘッドが下がっているとボールの勢いに負けてしまい、ショットをきちんとコントロールすることができません。「ラケットを立てる」ためにはグリップを先行させてやる。グリップエンドを先行させるようにラケットを引っ張っていくと、自然とラケットは立つ。

・インパクトの瞬間に打球コースを変えようとすると、ラケット面がボールに負けてしまう。

 

<④フォロースルー>

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フォロースルー:

・フォロースルーはほとんどとらない。テイクバック⇒インパクト⇒フォロースルーで上体の向きが変化していない点もたいせつ。身体は最後まで開かないのだ。

・両足は前後に開いたまま。ひざは軽く曲げておく。両膝が十分曲がって上体が沈むと、ボールにかなりのスライス回転をかけられる。

・ボレーは、ステップインと同時に打点に向けてフォワードスウィングを行い、速いボールに対しては、インパクトと同時にスウィングは終わるため、フォロースルーはほとんどないが、緩いボールに対してはフォロースルーをとり、ボールの方向づけを行う。

・左足を前に一歩踏み込みながら打った後、小刻みに足を動かして、最初のレディポジションに戻る。

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